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■ 2011年2月5日号 観光経済新聞

沖縄のホテル日航アリビラ様との取組みで前年比327%UPを実現し、JALホテルズ様と対談形式で取材されました。

宿泊予約の現状をどう見ているか。
松本 国内の宿泊予約販売については、じゃらんnetや楽天トラベルなど、いわゆるネットエージェントの台頭が著しく、旅行者の旅行の調達方法がネットにシフトしていく中で、旅館・ホテルさんはネットエージェントとうまく付き合っていかないとやっていけない時代だ。JALホテルズはホテルオークラグループのホテル運営会社だが、現状は、長谷部 ニッコー・ホテルズ・インターナショナルは46軒 (うち国内25軒)、ホテルJALシティホテルは国内に13軒ある。総客室数は1万8572室 (10年12月28日現在)。大きく分けて宿泊・料飲・宴会部門があるが、やはり宿泊部門が占める全体収益の割合が高いため、ネットエージェントを含めたウェブ予約の重要度は高い。
今対談は、松本さんと長谷部さんがHPのリニューアルなどに取り組んだホテル日航アリビラ ヨミタンリゾート沖縄 (沖縄県読谷村、客室数約400) を例にウェブで稼ぐ方法を考えるのだが、アリビラは旅行会社の依存度が高かったと聞いている。
長谷部 旅行会社からの送客は8割強を占めていたが、近年、その送客力が落ちてきた。それを補完するため、ウェブに目を向けた。当然、需要に応じた価格管理や手数料率の面でもウェブを強化する必要性が高い。沖縄の観光客自体は減っていないが、相次ぐ新規ホテル開業による供給過多に加え、低価格化の傾向もあり、高価格帯のアリビラの宿泊客が減少した。旅行会社の送客減は死活問題であり、ウェブによる集客強化が急務だった。アリビラの平均宿泊単価は。長谷部 1室あたり3万円程度だ。ある調査によると、沖縄を訪れる観光客1人当たりの消費額は07年で7万2795円だったのが徐々に減少、09年は6万6403円と7万円を割ってしまった。その内訳として、宿泊費が11.9%減、食費が3.3%減と、宿泊費のインパクトが大きい。
HPのリニューアルに際して、松本さんの会社を選んだ理由は。
長谷部 デザイン性に優れた制作会社は多数あるが、客観的な視点からのアプローチとしてコンサルタント会社をコンペ形式で比較検討し、4社の中の1つが松本さんの会社だった。JTB出身で沖縄の観光事情にも精通していること、ネットに対する知識の豊富さ、旅館・ホテルに特化した事業展開を行っているーなどがあるが、何よりその人柄が決定の大きな一因だった。本人を前にして言うのも何だが(笑)。
松本さんはアリビラのHPを見てどんな印象を持ったか。
松本 実際、アリビラを利用したことがあるが、率直に言ってホテルの持つ良さや強みがHPから伝わってこなかった。一言で表現すると「もったいないな」と感じだ。また、グーグルなどの検索エンジンからも探してもらいにくいサイトの構造になっていた。
長谷部 ユニークユーザー (新規訪問者) は月間3万件ぐらいで、ホテルのサイトとしては悪い数字ではなかった。ただ宿泊に結びつかず、成約率は高いとはいえないのが実情だった。ホテル側にHPはブランディングサイトという認識が強く、画像を多く露出し、イメージで売ろうとする作りだった。
松本 検索エンジンは画像を読まないため、テキスト文書でコンテンツを作る必要がある。つまり、画像を多く使うブランディングサイトは検索エンジンに認識されにくいということだ。
旅館・ホテルさんの多くは、HPをパンフレットのウェブ版ととらえている。決して間違いではないのだが、宿の調達方法が変化しており、「ネットで買う方が得」というマインドが形成されつつある。施設案内のパンフ的なHPと、予約を獲得するために作られたHPとでは、直販数に雲泥の差が生じる。マーケティングメソットが組み込まれたHPで集客することおすすめしたい。
アリビラのHPリニューアルに当たってはどんな作業を。
松本 アクセスログ解析、検索エンジン対策、ソーシャルメディアを活用したバズマーケティング (口コミ形成)、MEO対策などに取り組んだ。例えば、アリビラのUSP(独自の強み)は何かについて、40ページのワークシートを使い、従業員と徹底的に議論。加えて、ネット上の口コミや宿泊客の生の声、他のホテルとの違いなどを徹底的に分析した。
HP訪問者にとって、いかに予約しやすい導線を設計するか、現状HPのアクセスログを分析し、問題点を見つけ、改善する。ホームページをリニュールする際には、まずアクセスログ解析で現状のHP問題点を洗い出すことが重要だ。
出来上がったHPはどんなものに。
松本 デザイン重視から商売っ気のあるサイトになったと思う。リニューアルのポイントは「When (いつ行く) 軸」と「Who(誰と行く) 軸」だ。ユーザーの関心は宿泊希望日に部屋が空いているかどうかであり(When)、ファーストビューにはそれが確認できるようにした。また、旅行形態 (Who) から調べる訪問者に対して、家族プランやカップルプランなど、プラン検索がしやすいように利便性を大幅に向上させた。
長谷部 大幅に改善されたと思う。松本さんが指摘したように「あまり商売っ気を出すとブランドイメージが崩れるのではないか」と言う意見は多かった。しかし、何のためにリニューアルするのかということだ。予約獲得数を上げる、そのための投資だということを徹底させ、1つずつ検証していった。ウェブは紙媒体と違ってすぐ修正できるのが特徴だ。
リニューアルの効果は。
長谷部 昨年6月にHPをリニューアルした。効果検証は難しいが、訪問者、予約とも確実に増えている。具体的には、予約獲得数は8月が対前年327%、9月は230%となっている。
松本 繁忙期に合わせリニューアルオープンしたことも好結果につながったようだ。
また、バズマーケティングの効果も出ていると思う。バズというのは、ハチがぶんぶん飛ぶという意味で、人の口から口へと伝えていくマーケティング手法のこと。いわゆる口コミで、エンドユーザーが「アリビアのここがいい」「利用して良かった」といってくれる仕掛けを作った。
長谷部 JALホテルズは世界最大の旅行口コミサイト・トリップアドバイサーと提携しており、同社の日本法人が昨年12月に発表した「彼女の好きなホテル、彼の好きなホテルトップ20」によると、男女双方のランキングでアリビラが1位となった。これは09年12月から10年11月の1年間に、日本の宿泊施設に対して投稿された日本人ユーザーの口コミを男女別に集計したもので、アリビラがとても高い評価を受けていることが分かる。
また、「朝食の評判がいいホテル」でも1位になり、アリビラのUSPとして前面に訴求している。こうした客観的な口コミをHPに掲載することで、初めて訪れたユーザーの成約率向上とともに、口コミを書いていただくことによるランキング上昇という相乗効果がある。
旅館・ホテルの経営者のバズマーケティングへの理解はどうなのか。関心を持っているのだろうか。
松本 バズマーケティングのような口コミで宿泊予約を増やしていく、いわゆる「巻き込み型」は今後のトレンドになっていくが、ソーシャルメディアを活用した具体的な方法論は確立されていないので、試行錯誤が必要。ウェブの進化のスピードは速く、ついていくのも容易ではないが、いち早く取り入れ、実践した施設は効果を挙げている。ウェブマーケティングの取組みについて、興味関心をお持ちの方は、是非とも当社に相談いただきたい。
JALホテルズとしては、直予約の方向に行くのだろうか。
長谷部 旅行会社ネットエージェントそれぞれに強みがある。直販だけで集客できるとは思っていない。むしろ各社と良好な関係を保ちつつ、全体収益を上げる方が得策であると考える。販売チャネルはできるだけ広く持ち、機会損失の極小化が当社の基本方針だ。
今後の展開は。
長谷部 アリビラを1つの成功例として、他のホテルでも同様の試み現在も取り組んでいる。もちろん、松本さんがパートナーだ(笑)。
松本 先ほども言ったが旅館・ホテルに特化した、当社ならではの直販を増やすためのノウハウがある。JALホテルズさんはもちろん、多くの宿泊施設がウェブで稼げるよう、微力ながらお役に立ちたいと考えているすることが目標です。WEBをうまく活用できれば、まだまだ観光市場は拡大可能。たくさんのことを教わってきたこの業界に恩返しをしたいという気持ちで、ご提案をして行きたいと思います。」