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■ 2011年7月2日号 観光経済新聞

ローズホテル横浜と対談形式で取材されました。

ローズホテル横浜の特徴は。
斉藤 前身はホリデイ・イン横浜ですが、03年にオリジナルブランドとして生まれ変わりました。ローズ(バラ)は横浜市の花です。横浜中華街の入口にあり、中華街を含めた横浜観光の拠点として利用されています。同じ龍門グループである、四川料理を提供する重慶飯店を併設しているのが特徴の1つです。総客室数は180、平均稼働率は80%。ただ、客室単価はやや低下傾向にあり、現在1万4千円ほどです。客層は観光客がほとんどで、12歳以下のお子様はご両親同室の場合、宿泊無料のため、ファミリー層の利用も多いですね。
東日本大震災の影響はあったのか。
斉藤 3月11日以降、個人・団体客ともキャンセルが相次ぎ、様相がガラリと変わりました。宴会需要も落ち込んだ。ゴールデンウイークを境に客足は回復の兆しが見え始めたが、先行きは楽観できない状況です。
宿泊予約の入り方も変わっているのか。
斉藤 東日本大震災前は旅行会社からの送客は全体の4割を占めていたが、現在は2割を切っている。震災の有無にかかわらず、右肩下がりの傾向にある。ネットエージェント経由でも入ってくるが、いずれにしても手数料が発生してくる。コストパフォーマンスを考えると、自社ホームページ(HP)からの取り込みが欠かせません。また、HPを通して当ホテルの良さも深く理解していただけるので、ここの強化は大きな経営課題だった。
ローズホテルさんと松本さんとの関係は。
松本 昨年春に、HPを活用した宿泊予約のあり方をテーマにセミナーを開催、ここにローズホテルさんが参加していただいたのがきっかけだったと思う。
斉藤 2年ほど前からウェブによる集客強化、つまりHPのリニューアルを考えていたが、このセミナーで当社のスタッフが感銘を受けた。決め手となったのは松本さんのネットに対する知識の豊富さ、そして旅館・ホテルに特化した事業展開を行っていると点です。
ローズホテルさんのHPの印象はどうだったか。
松本 率直に言って旧タイプのHPだった。つまり紙媒体(パンフレット)をそのままウェブに載せた状態。加えて、グーグルなどの検索エンジンにひっかかりにくい構造になっていた。
斉藤 見た目が綺麗で美しく、ユーザーにいい印象を与えれば自ずと予約は増えるだろうという誤った考えを持っていた(笑)。商品棚に商品を並べれば売れるという時代ではない。裏の仕組みというか、検索サイトにいかに評価されるものにするかがポイントだ。
HPのリニューアルに当たってはどんな作業を。
松本 アクセスログ解析、検索エンジン対策、ソーシャルメディアを活用したバズマーケティング(口コミ形成)、MEO(グーグルマップ上位表示)対策などに取り組むと共に、斉藤さんを始めとするスタッフとローズホテルのUSP(独自の強み)を徹底的に議論した。選ばれるポイントは、ローズホテルに泊まる理由は、どういうターゲットにどういうアプローチをするのか――などだ。
斉藤 確かに、USPの確認作業は多くの時間を費やした。当社の強みは知名度の高い横浜中華街にあると言うこと。ここの独特なムードが人を引きつける。訪れる人も中華の歴史・文化を学び味わいたい、材料を買いたいーーという、良い意味でマニア的な人が多い。みなとみらいや元町地区などとは異なり、レトロな横浜を求めるこうした人たちをターゲットに、訴求できるHPを目指した。
松本 ローズホテルはチェーンホテルと違い独立系であり、〝金太郎飴〟的なサービスを行う必要がない。内装もオリエンタルなムードを全面に打ち出しており、独特なムードを醸し出している。ワンボックスカーが入れる駐車場もあり、家族旅行に最適なホテルでもある。そうしたUSPを宿泊プランとしてHPで紹介している。また、重慶飯店を併設している点も生かさない手はない。従来のHPでは重慶飯店の内容が分からなかったが、レストランや個室の紹介、宴会プランをアピールすることで、地元の宴会需要などを開拓するよう情報設計した。
そうした経緯を経て、昨年11月にHPをリニューアルオープンしたわけだが、成果は。
斉藤 リニューアル前は宿泊予約の成約率は7%程度だったが、現在は12~13%まで高まっている。震災前の2月単月で見ても前年比160%となっています。アクセス数も倍になり、成果は着実に上がっている。いずれにしてもリニューアルしてからが大事で、だめな部分、伸ばすべき部分など細かくケアしていくべきですね。リニューアルしたからそれで終わりということはない。
松本 ご指摘の通りだ。リニューアルしてからどうスタートするかであり、幸い、ローズホテルさんはPDCA(プラン・ドゥ・チェック・アクション)サイクルが良い形で動いている。
斉藤 PADCA当ホテルの基本であり、その意味ではネットに向いているホテルともいえる。
外国人旅行者についてはどうか。
斉藤 決して多いとはいえない。それでも米国、香港、シンガポールを中心に、震災前は全体の宿泊客の5%程度を占めていたが、震災後はほとんどいなくなった。とはいえ、外国人客の受け入れは当ホテルにとっても課題の1つとなっている。
HPのリニューアルは一段落したが、今後のウェブ展開についてはどのように考えているか。
斉藤 SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)やユーチューブなどにどう対応していくかです。
松本 海外に対しては、世界最大のSNSであるフェイスブックを活用すべきだ。フェイスブックのユーザー数は日本では約340万人にすぎないが、世界では6億8千万人に上る。フェイスブックを利用すればインバウンド増加につながる可能性は極めて大きい。これはローズホテルさんに限らず、旅館さんでも同じだ。
コミュニケーションツールだとは理解しているが、日本ではまだ馴染みがないのでは。
松本 確かにそうだが、ビジネス面でも利用する価値は十分にある。旅館・ホテルさんの中には英語や中国語、韓国語のHPを作っているところも少なくないが、知ってもらい、見てもらわないことには始まらない。その点、フェイスブックによるコミュニケーションを利用した方が手っ取り早い。今後はフェイスブックが外客取り込みのかぎを握るのではないだろうか。
斉藤 個人的な交流はともかく、ビジネスとして使いこなすにはそれなりの訓練が必要だと思う。私も利用しているが、馴れていないこともあってか、日本語でのやりとりでもなかなかうまくいかないケースもある。しかし、松本さんが指摘するように、ビジネスチャンスは大きいと感じている。スキルを身につけ、ホテルとして専門の担当者を置くことも考えいきたい。
松本 対話を楽しむという姿勢が大事だ。例えば、斉藤さんと仲良くなり、「斉藤さんが働いているホテルに泊まってみたい」と思われれば、客が増えてくる。ホテルはヒューマンビジネスだ。その客がフェイスブック上で「ローズホテルは良かった」と書けば輪が確実に広がっていく。
斉藤 もちろんリスクもあるが、次のステージを考えるとフェイスブックの活用は避けては通れないと思う。