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2024/06/03

海外デジタルマーケティングトレンド①


コロナの落ち着きや円安によりホテルの需要が増してきた今、競合との差別化が重要になっていますが、デジタルマーケティングを使用して自社の魅力付けに成功しているホテルがあります。

今回は隣国の台湾と韓国のホテルの取り組みを紹介します。

 

① グロリアホテルグループ
https://www.ghg.com.tw/jp/

 

台湾のグロリアホテルグループでは、短期・長期滞在に関わらず家にいるような安らぎ空間を提供する「グロリアレジデンス」や、自然に囲まれた「グロリアマナー」、マリオットグループのパートナーであり、洗練された外見と落ち着きのある空間を提供する「ホテル プロパーブス 台北」などのブランドを展開しています。

 

そのなかでも、長期滞在向けの「グロリアレジデンス」では欧米観光客の利用が多く、長期滞在を楽しんでもらうためのパッケージ販売をしています。

 

また、訪台外国人旅客向けのインバウンドマーケティングとしては、「KOL:キーオピニオンリーダー(日本でいうインフルエンサーのような存在。特定分野の専門知識を持っている。)」を起用したSNS戦略に取り組んでいます。

 

一方で、宿泊客からの口コミも大事にしており、サービスに対する良いレビューや悪いレビューに対して、専任のスタッフが返信・対応しています。

 

旅行客がホテルを予約するうえで、ホテルの公式サイトやOTAからの情報だけでなく、SNSやレビューを通した「自分に似た人からの生の声」も重視するようになった現代では、より宿泊客に寄り添ったマーケティングも重要になっています。

 

日本では以下のようなインスタグラマーや、
旅する2人(@futaritrip_travel)
りょうまい夫婦(@ryomai_odkk)
コスパ旅(@cosupa_tabi)

 

以下のようなYouTuberが旅行系のインフルエンサーとして人気を集めています。
くぼたび(@kubotabi)
おのだ(@onodamasashi)
Suit Travel(@SuitTravel)

 

そのなかで、積極的にインフルエンサーとの協業に取り組んでいるホテルの例を紹介します。

 

ベルスター東京は新宿・歌舞伎町に今年オープンしたパン・パシフィック・グループのホテルです。同ホテルでは、国内外のYouTuberを無料招待し、宿泊時の様子をレビューしてもらっています。

 

同ホテルは複数のYouTuberと協業していますが、「Suit Travel」や「It’s Time to Travel🇯🇵 / 旅する時間」などの旅行系YouTuberをはじめ、日本で最も有名なYouTuber「ヒカキン」や、関西弁CA「Ryucrew」、ラグジュアリーカードが運営する「LuxuryCardJapan」、など幅広いジャンルのYouTuberとコラボレーションしており、旅行が好きな層や富裕層など、ターゲット層への知名度向上へと繋げています。

 

インフルエンサーとの協業やレビューへの対応など、オンライン上での旅行客とのコミュニケーションを貴社のマーケティングに取り入れてみてはいかがでしょうか。

 

② THE WEEK&Resort
https://www.theweekandresort.com/

 

韓国・仁川にある「The Week And Resort」と、ソウルにある「THE CONNOISSEUR Residence Hotel」は、日本人観光客にも人気のホテルです。

 

同社では、子連れ家族、カップル、出張などターゲットに適した体験型コンテンツを提供する体験型マーケティングと、国内外のインフルエンサーを通じて体験を発信するインフルエンサーマーケティングを行っています。

 

また、環境に優しい家具メーカーとコラボしたキッズプレイルームやプレミアムウィスキーブランドとコラボしたウィスキー教室など、より多くの潜在顧客にアプローチするための幅広いブランドコラボレーションや地元観光地と提携した宿泊・体験パッケージなどを提供しています。

 

特にオンラインでの露出方法が特徴的で、日本の宿泊施設では集客ツールとしてOTAの活用や口コミサイト対策をしている例がよくありますが、韓国ではそれだけでなく、あえてホテルとは無関係なプラットフォームを積極的に活用しています。

 

日本でいうメルカリのような、大手フリマサービスに広告を出稿していますが、このサービスではユーザーの現在地をもとに広告が表示されるため、ホテル周辺にいる潜在顧客にアプローチすることができます。それを通じてホテルの認知度向上に加え、従業員の募集もしています。

 

また、「週末にどこかへ行きたい」と考えている主婦・主夫層にアプローチするため、食品などを取り扱っているオンラインショッピングモールにも広告出稿しています。

 

日本でも、フリマアプリやレシピアプリなどの日常で使うアプリや、日経新聞アプリ、LinkedInなどのビジネスマンが活用するプラットフォームなど、一見旅行とは関係ないプラットフォームにも広告出稿することで、今までアプローチできていなかった潜在顧客層にアプローチができるかもしれませんね。

 

参考記事:
https://japan.cnet.com/article/35208340/
https://japan.cnet.com/article/35213526/



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