夏休みも終わりが近づき、お盆期間の賑わいも落ち着いてきた頃でしょうか。そろそろ秋の行楽シーズンに向けて、販促や集客の準備を始める時期ですね。
そこで今月から、宿泊施設のマーケティング担当者さまに向けて、「生成AI」を活用した宿泊向けプロンプトの活用例をご紹介します。未来志向の戦略立案から、具体的な企画設計まで幅広く応用できる内容です。
◆ 生成AIでデジタルマーケティング施策を考える（未来）
将来の市場変化を先取りするためには、現状の延長ではなく、未来から逆算して戦略を構築する「バックキャスティング」の発想が有効です。
以下のサンプルプロンプトでは、宿泊業界のインバウンド市場に影響を与える因子を抽出し、それらが十分に発展した10年後の姿を描いた上で、3ステップでの実現構想を作成します。
【プロンプト例】
#あなたは、(施設名とサイトURL)のデジタルマーケティング戦略を考えるマーケティング担当者です。
まず、宿泊業界のインバウンド市場について、今後10年間の変化に大きな影響を
与えそうな因子をあげてください。次にその因子が充分に発展した場合の10年後の
対象の姿をデザインしてください。最後にそれらを「N年後、◯◯する」という
表記で３ステップの実現性を加味した構想を描いてください。
◆ 生成AIでデジタルマーケティング施策を考える（今後）
具体的な企画を形にする際には、「6W3H」で要素を整理するプロンプトがおすすめです。
以下の9項目を設定し、AIに回答させることで、抽象的なアイデアを現実的かつ実行可能なプランに変換できます。
【プロンプト例】
#あなたは（施設名とサイトURL)のデジタルマーケティング戦略を考えるマーケティング担当者です。
#企画案：国内お客様のリピーターを増やすための具体的なアイデアを検討する
この企画案を具体的なアイデア、プランに発展させるために、6W3Hのすべての要素を具体的に
述べてください。６W３Hの各要素は以下です。
・What（何を）：アイデアの内容や目的を明確にする
・Why（なぜ）：アイデアの背景や理由、価値を明確にする
・Who（誰が）：アイデアの対象者や関係者を明確にする
・Whom（誰と）：アイデアの協力者やパートナーを明確にする
・Where（どこで）：アイデアの場所や範囲を明確にする
・When（いつ）：アイデアのタイミングや期間を明確にする
・How（どうやって）：アイデアの方法や手法を明確にする
・How much（いくらで）：アイデアのコストや収益を明確にする
・How many（どれだけ）：アイデアの数量や規模を明確にする
◆ 活用のポイント
- プロンプトは施設名やターゲット市場に合わせてカスタマイズ
- AIが提示したアイデアを、そのままではなく現場状況に合わせて精査・調整
- 定期的に異なる視点のプロンプトを試し、施策の幅を広げる
生成AIは、宿泊施設のマーケティングにおいて「新しい切り口」や「見落としていた可能性」を引き出す強力なパートナーです。来月以降も、すぐに試せる宿泊向けプロンプトをご紹介してまいりますので、ぜひマーケティング活動の一助としてご活用ください。
まだまだ暑い日が続きますが、水分補給を忘れず、来る秋に向けて着実に準備を進めていきましょう。
