障害者差別解消法が2016年4月1日に施行されてから1ヶ月ほど経過しました。
障害者の差別を防ぐことを目的としたこの法律はWebサイトを提供している事業者も注目すべき内容になっています。
内閣府:障害を理由とする差別の解消の推進に関する基本方針
http://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/sabekai/kihonhoushin/honbun.html
引用
「対象となる事業者は、商業その他の事業を行う者(地方公共団体の経営する企業及び公営企業型地方独立行政法人を含み、国、独立行政法人等、地方公共団体及び公営企業型以外の地方独立行政法人を除く。)であり、目的の営利・非営利、個人・法人の別を問わず、同種の行為を反復継続する意思をもって行う者である。」
障害者差別解消法の概要とWebアクセシビリティ
http://www.slideshare.net/waic_jp/web-44767974
引用
「差別解消法はウェブサイトも対象」
Web制作事業者だけでなく、個人のクリエイターが営利でない目的(たとえば趣味の創作活動)で作ったWebサイトも対象となると考えられます。そして、Webアクセシビリティが不十分であることに起因して不利益を被ったと考えられる方から、Webサイトの改善の要求があれば、事業者は合理的配慮を提供する努力義務があることを規定しています。
合理的配慮とは?
内閣府:障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律についてのよくあるご質問と回答<国民向け>
http://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/law_h25-65_qa_kokumin.html
たとえば、視覚障害者にとって視覚情報だけで構成されたWebサイトからは有用な情報を得る事ができません。
画像によってのみ提供される文字や、色だけに頼った情報の区別などはその典型です。
こういった点にも配慮するにはどうすればいいでしょうか。
まずはシミュレーターなどのツールを使って、様々な利用者の立場に立ったWebアクセスを体験してみてはいかがでしょうか。
無料で導入しやすくわかりやすいツールをご紹介します。
■テキスト読み上げソフト
Windows 10 ナレーターでテキストを読み上げる
http://windows.microsoft.com/ja-jp/windows-10/getstarted-hear-text-read-aloud
Mac OS X Voice Over
http://www.apple.com/jp/accessibility/osx/voiceover/
■ロービジョンシミュレーター
no coffee vision simulator (Google Chrome add-on)
https://chrome.google.com/webstore/detail/nocoffee/jjeeggmbnhckmgdhmgdckeigabjfbddl
■コントラストチェッカー
Checkmycolours
http://www.checkmycolours.com/